環境社会学・環境倫理研究者 福永真弓(東京大学大学院・新領域創成科学研究科・准教授)

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研究実績

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著書、共編著、共著

サケをつくる人びと: 水産増殖と資源再生

著 者
福永真弓
出版年
2019
出版社
東京大学出版会

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やま・かわ・うみの知をつなぐ:東北における在来知と環境教育の現在

著 者
福永真弓(分担執筆)
出版年
2018
出版社
東海大学出版会
収録
「在来知ネットワークから捉える未来」、「須賀の絵解き地図を描く:風景の「上書き」をこえて」を担当しました。

未来の環境倫理学: 災後から未来を語るメソッド

著 者
吉永 明弘 (著), 福永 真弓 (著)
出版年
2018
出版社
勁草書房
収録
第1章 リスク社会における環境倫理学、第4章 境正義がつなぐ未来ー明日に継ぐに足る社会を生きるために、第8章「人新世」時代の環境倫理学を執筆いたしました。

どうすれば環境保全はうまくいくのか

著 者
宮内泰介(編)
出版年
2017
出版社
新泉社
収録
福永真弓,2017,「空間の記憶から環境と社会の潜在力を育むために:岩手県宮古湾のハマと海の豊かな記憶から」

現場から創る社会学理論

著 者
鳥越皓之 (編), 金子 勇 (編)
出版年
2017
出版社
ミネルヴァ書房
収録
福永真弓,2016,「想起の調査から想起の理論へ:記憶のフィールドワークから得たもの」217-228

環境政策の新地平4生物多様性を保全する

著 者
大沼 あゆみ (編), 栗山 浩一 (編)
出版年
2015
出版社
岩波書店
収録
福永真弓,2015,「生物多様性の倫理」pp.56-84

なぜ環境保全はうまくいかないのか:現場から考える「順応的ガバナンス」の可能性

著 者
宮内泰介(編)
出版年
2013
出版社
新泉社
収録
福永真弓,2013,「自然資源の利用と管理をめぐるサケと「ウナギ」の有象無象:米国先住民族ユロックの生活文化と資源管理の「飼いならし」」pp. 171-195.

多声性の環境倫理:サケが生まれ帰る流域をめぐる正統性のゆくえ

著 者
福永真弓
出版年
2010
出版社
ハーベスト社
環境倫理学

環境倫理学

著 者
鬼頭秀一,福永真弓(編)
出版年
2009
出版社
東京大学出版会

article

論文など

2020
  • 喪失と創作:気候変動と社会実験的日常
    『環境社会学研究』26:44-59.
2019
  • 自然と人間の互酬的かかわりとは何か:遊び仕事からの模索
    『ランドスケープ研究』83(1)号:20-23
  • サステナビリティと正義:日常の地平からの素描からの理論化にむけて
    『サステナビリティ研究』9: 133-149
  • 被災地における『つなげようとする』意志を読み解くために
    羽生淳子編『レジリエントな地域社会 地域のレジリエンスと在来知』人間文化研究機構総合地球環境学研究所ブックレット:20-33
2017
  • 融合の先にあるものは何か:環境学の現在から考える
    『学術の動向』:40-45.
2016
  • なぜ『正しい』設計の環境配慮がうまくいかないのか?
    『農業農村工学会誌』84(5): 371-374(富田涼都 共著)
  • デザインの正義とは何か
    『地域開発』4・5月号,pp
  • エコロジーとフェミニズム:〈生〉への感度をめぐって
    『女性学研究』23,pp. 1-25
2015
  • 生物多様性の倫理
    『環境政策の新地平4生物多様性を保全する』東京,岩波書店,pp. 56-84
  • 〈生〉によりそう:環境社会学の方法論とサステイナビリティ
    『環境社会学研究』20:77-99.
2013
  • Legitimacy and the Discursive Space Based on Salmon as a Collective Memory: A Case of the Mattole Watershed in California,
    International Journal of Japanese Sociology, 22 (1), pp. 160-177.
2012
  • 自然資源の利用と管理をめぐるサケと「ウナギ」の有象無象:米国先住民族ユロックの生活文化と資源管理の「飼いならし」
    宮内泰介編,『なぜ環境保全はうまくいかないのか:現場から考える「順応的ガバナンス」の可能性』,新泉社: 171-195.
2011
  • 〈生〉を支える根源的な社会の営みと「すきま」の組織化
    研究代表者鳥海光弘『高等研報告書1007 すきまの組織化』, pp. 78‐84.
2010
  • 記憶のたゆたう〈場〉としての流域と地域主体の構築:地域社会型資源管理を「ウラから」支えるもの
    『社会と倫理』24:5-16.
2009
  • 精神・豊かさ:生きものと人がともに育む豊かさ
    鬼頭秀一・福永真弓編『環境倫理学』東京大学出版会.
2008
  • 環境倫理を現場から切り開く:正統化と規範生成のダイナミズム
    松永澄夫編,『環境:文化と政策』,東信堂:97-134.
2007
  • 鮭の記憶の語りから生まれる言説空間と正統性:米国カリフォルニア州マトール川流域を事例に
    『社会学評論』58(2): 134-151.
  • 正統性の生まれる場としての流域:現場から環境倫理を再考するために
    『現代文明学研究』8:421-46,2007
2006
  • 現場から環境倫理をたちあげるために:その戦略群について
    『公共研究』3(2): 172-97.
2003
  • ソーシャルエコロジーの射程:『環境的正義』をめぐって
    『唯物論研究会年誌』8:313-38.

misc

雑誌掲載など

2021
  • 人新世の食のカタチ,生きもののカタチ
    東京大学未来ビジョン研究センター『未来探究2050 東大の知性30人が読み解く世界』日経BP:144-153.
  • 環境倫理
    横浜国立大学都市科学部(編)2021『都市科学事典』春風社
2020
  • 間にあり続けるために:卯田宗平氏の書評にこたえて
    『環境社会学研究』26:185-188.
  • サケを食べるということ
    『北海道立北方民族博物館友の会機関誌 アークティック・サークル』116:14-17.
  • サケをつくるようになった時代のサケの話
    『UP』202002
  • リスクがつくる肉食のかたち
    『世界思想』47:50-54

lecture

講演・学会発表

2021
  • “Some snapshot notes on efforts to stay alive between disasters.”
    UC Berkeley TCJS, [Ten Years Since 3.11 – Part 1] Coping with Disasters: Disability, Vulnerability and New Ties. March 11, 2021. Online.
  • 「サケ(肉)を好きな社会はサケに好かれる社会になれるのか」
    札幌ワイルドサーモンプロジェクト市民フォーラム2021,2021年1月23日,youtubeとオンラインzoomウェビナー.【招待講演】
2020
  • 「新常態の手前で:衡平な持続可能性とSDGs」
    東京カレッジ連続シンポジウム:コロナ危機をこえて,第5回SDGs,2020年6月13日,youtube とオンラインzoomウェビナー.【招待講演】
  • “Futuring Salmon: Dreams of Marine Ranching Amidst the Ruins of the Anthropocene,”
    Duke University, Durham, US, February 4. (招待講演)
2019
  • “Aqua culturing the coast in the Anthropocene: Beyond the science-technological imaginary of marine ranching in the ruins,”
    15th International Conference on the History of Science in East Asia, Chonbuk National University, Jeonju, Republic of Korea. Chair, Negotiating Productivity for Multi-species: Asian Seascapes in Transitions in The Anthropocene.
  • “Bunake stories: Japanese salmon fishers and the [re]becoming futures of place- and community-based salmon,”
    The Annual Joint Conference of the Association for the Study of Food & Society (ASFS) & Agriculture, Food and Human Values Society (AFHVS) at the University of Alaska Anchorage in Anchorage, Alaska, June 28.
  • “Living as the fishers in the city: Unfolding ontology of urban water for co-imagining a livable coast for shrimp,”
    The International Symposium for Society and Natural Resources and Management, University of Wisconsin, Oshkosh, June 21.
2018
  • “Negotiating ‘generativity’ among human and non-human actors: Re-organizing aquaculture in social- ecological restoration of the contaminated and devastated coastal spaces in the post-war Japan,”
    International Sociological Association Conference, 17, July, 2018, Toronto.
  • “Resisting nostalgic developmentalism: (Re)generative commons as a new nexus for sustainability and restorative environmental justice in post-disaster Japan,”
    International Sociological Association Conference, 19, July, 2018, Toronto.
  • “Re-wilding aquaculture: Negotiating and re-imagining seascape in collaborative local knowledge production and action in Miyako Bay,”
    Resilience and local knowledge workshop, Japan9 November, 2018 University of California Berkeley.
2017
  • 「ヤマ・カワ・ウミのつながりから始める:須賀の記憶から考える「沿岸」の未来」
    総合地球環境研究所『震災とレジリエンス』シンポジウム、2017年10月15日、東北大学
  • “Toward environmental restorative justice: Community dialogues on resilience and ‘Inochi’ (‘Life’) in pre- and post-Fukushima Japan,”
    Post-Fukushima Debate over Nuclear Power and Sustainable Development in East Asia, 2017年8月6日, 中央研究院(台湾)
  • 「しまう/たたむ」ことを考える:流域をめぐる社会化と自然化の双方向性に関する一考察」
    サステナビリティと人文知研究会、2017年7月14日、東京大学
  • 「しまう/たたむことを考える:社会化と自然化の双方向性に関する一考察」
    総合地球環境研究所、第10回コア研究会、2017年6月26日、総合地球環境研究所
  • 「記述・デザインの倫理と「分有」:「よりそい」の方法論が拓く可能性と環境社会学」
    環境社会学会、2017年6月3日、信州大学
2016
  • Of the placed and the displaced: Fishing communities, the state, and territoriality in local watershed management,
    International Association for Society and Natural Resources, 25th June, Michigan Technological University.
  • 融合の先にあるものとは何か:環境学と百年の計
    『融合を問う:学問の消滅と聖性の系譜学から』7月10日,日本学術会議.
  • 浮遊するサケと環境統治性:戦後養殖技術の展開と環境ガバナンス
    日本地理学会秋季学術大会シンポジウム『社会生態系の複合性の分析と持続可能な資源のあり方』10月1日,東北大学.
  • 須賀の記憶から考える流域と沿岸のポテンシャル:多機能型の水産資源管理を目指して
    『宮古地域水産シンポジウム:水産業の未来に向けて』10月28日,宮古市シートピアなあど.
  • 地域環境史から百年の計を考える:絵解き地図という手法
    『第3回国公私3大学環境フォーラム社会環境シンポジウム』12月16日,福岡工大.

outline

研究概要

1.「多声性の環境倫理」に関する研究

環境問題における価値と合意形成について、人びとの参加や意思決定に関する正当性/正統性がどのように社会的に承認されるか、どのように社会規範が生成しうるか、それらのメカニズムについて事例研究をもとに明らかにしてきました。そして、①どのような人びとの声が聞かれている/きたか(手続き・参加的正義に基づく人と人のあいだの規範),②人間社会とは異なる自律的な復元力を持つ存在として自然の声が聞かれている/きたか(復元力の保持と持続性に着目した自然に対する規範)を、具体的な地域の社会史・環境史と共に記述して実践的な環境倫理のフレームを描き出してきました(『多声性の環境倫理』)。米国での事例研究はひと段落つきましたが、「多声性」そのものに関する研究は、むしろこれからの課題です。

2.環境正義に関する研究

持続可能な社会における社会正義の実現とは何か、リスクと被害の全体性の記述に関する方法論の開発と、環境に対する/環境に関する社会正義の具体的な実現の形について、特にジェンダーとマイノリティ両者のまなざしから研究を行っています。公害から環境の時代への移行は、被害とそれに対する社会的正義の実現とは何かという重要な問題をそぎ落としてしまう傾向があります。一方、気候変動への適応やリスク社会への対処において、社会正義の実現をどのように行うかは世界的かつ喫緊の課題でもあります。特に、リスクと被害の全体性の社会学的な記述の手法の探求と、「よりそうこと」からはじまる環境正義理論の構築を目指しています。

3.環境資源の順応的ガバナンスの理論と方法に関する研究

地域社会の資源利用に関する順応的ガバナンスの理論および実践研究を、人々の行為・言説・記憶に残された資源と空間利用の履歴に関する「聞き書き」に着目しながら行っています。①これらの手法が新たに収集を可能にする資料の内容とその重要性、②聞き書きそれ自体が順応的ガバナンスにおいて果たす社会的機能、同時に聞き書きという場がもつ可能性、③聞き書きという行為及び環境ガバナンスという社会的介入とそれに関する倫理について主に研究を展開しています。

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